理性を持ってステージへ(アドラー心理学①)


3生徒の皆さんが演奏技術の他、本番(きらめき音楽祭など)で堂々とカッコ良く演奏出来るように、私はこれまでコーチングの本など読みましたが、結局ここに辿り着きました。
 
やはり、フロイト心理学は私の性分に合わないかも?確かに原因を探るのも大切だと思いますが、原因だけを追って、それだけに対処して終わりそうです。例えば、心の声が「出来ない所は分かったけど、うまく弾けないなぁ。どうしよう・・・。取り敢えず、そこだけ気を付けるかぁ。」と弾き始めたら、それだけの渦の中でグルグル回っているだけで、成長が見られません。

一方、アドラーは感情より理性なので、大人の考え方だと思いました。出来ないところの為に何をすべきか、「そこだけを何回も弾く」という方法以外に、「指の角度を変える」とか、「早めに次の鍵盤に触る」とか、「指づかいを工夫する」とか、「曲の構成を考えて弾く」など、多方面の角度から考え、自分で何かを見い出します。勿論、誰かに頼るばかりでなく、自分から発見するのです。要するに幸せをつかむ為に自分で道を切り開いて行く感じです。アドラーのように、前を向いた方が視野が大きく膨らみ、良いアイディアがたくさん生まれそうです。
 
また、テンポが速く、長時間弾いていると腕が痛くなる場合、脱力が出来ていないことは分かっていると思いますが、どんな曲を弾く場合も演奏する前に軽く肩や腕の体操をするとイイですね。アドラー式で考えると、弾いている途中で「もうすぐ腕が痛くなるなぁ!」という感情ではなく、冷静な心、理性でコントロールするのが良いと思います。曲の山場の頂点を目指し、そこまでエネルギーを使い過ぎないと心に決めるのです。曲の中には常に脱力が必要なところがいっぱいあります。演奏する時は「弾くのを頑張る!」という気持ちだと腕や肩に力が入る傾向になるので、それよりも「自分の音をよく聴く。」「弾くのを楽しむ!」ということに集中して弾いて下さい。ピアノは心の状況で音が変わりますからね。そして、脱力が出来るようになったら、曲に対する思いを入れることを考えましょう。
最後に、本番では「どうしよう?」という感情ではなく、理性を持って弾けば、伸び伸びと豊かに演奏をアピール出来そうだということですね。
※次はアドラー心理学②もあります。

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