写真は「日本のホロヴィッツ」「芸大のホロヴィッツ」と称されるピアニストの斎藤雅弘先生です。先生のレッスンもお笑い付きで楽しいです。昔は「ツェルニーやバッハにペダルを付けちゃダメ!」という風習がありましたが、現在はペダルの使い方が巧妙になりました。10年以上前に私が外国の演奏法の詳細を事細かく書かれた書物を必至で読みあさり、「こんなペダル奏法があったとは!」「場合によっては指の特性を生かした指使いにしなくては!」と驚いたことがありました。私も毎年、外人の教授などの講座や公開レッスンで(ピアノ機能も進化しているので)新しい演奏法を学んで吸収し、生徒さんに伝えようと頑張っています。確かに日本ではまだ、以前のような演奏法をしていらっしゃる先生方もいらっしゃいます。どちらの演奏法を取るかは生徒さんが選択すれば良い事ですが、曲が素敵になるなら、私はドンドン新しいことを取り入れた方が曲も生き生き輝くと思いました。
また、昔は新しい曲になった時、最後まで何週間も練習して、全部すらすら弾けてからペダルをつけるという方法でした。生徒さんが良い音に慣れる、良い耳を持ち続けて頂くには、現在、譜読みと強弱、ペダルまで一緒に見る方が良いという考えになっています。響く良い音に慣れさせて、響きの悪い音、乱暴でキツイ音は自分の耳に入れない、入れたら耳が腐る!と思うほど徹底すれば、良い音楽を追求できると思います。しかし、ペダルの使いすぎは禁物ですし、ペダルが不要な曲もあるので注意です。同時に譜読み、強弱、ペダルを見るにはかなりの集中力や頭の回転を使います。幼児で指の動きがままならない子じゃなければ、出来ると思いますし、幼児であれば最初は譜読みと強弱の2つが出来てから、ペダルを取り入れる場合もあります。また、足がペダルに届かない子はアシストペダルを用意して頂くことになります。とにかく、一度にいろんなことを見る練習法は生徒さんも今以上に更に良い頭脳になることでしょう。
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