12月 10

リストの「ダンテを読んで」

リストの「ダンテを読んで」というソナタ風幻想曲をご紹介します。ダンテの「神曲」を元に作曲されました。世界文学の勉強にもなりますね。では、「神曲」のストーリーをご紹介します。ご存じだったら、ごめんなさい。


ダンテという青年が、師匠と慕う年配の男性に連れられて、生きた身のまま地獄を見学し、その先に煉獄、天国を見学し、最終的には人間の世界へと戻って来るという、いわば「あの世見学ツアー」です。 
その中の地獄編で、この先に煉獄と天国なるものが待ち受けているわけですが、地獄は大きな谷になっていて、罪が深ければ深いほど、谷をぐるぐると降りた下の方へいきます。 

地獄を降りていくた度に、そこで苦しめられている人たちに「お前は誰だ?なぜ生き身のままここにいる?」と尋ねられ、自分がいかにして地獄に来る羽目になったかを涙ながらに語ります。
各場面自体は、「ほー、こういう罪を犯すと、地獄でこういうふうに痛めつけられるのね」と納得できるしおもしろいお話です。
例えば、あるシーンでは、顔を後ろ前反対に付けられていて、前に進もうとするには後ろにさがらないと歩けない人たちが登場します (笑)
彼らは未来を予言しようとした罪で地獄へ落とされた人達で、一生後ろしか見られないという刑罰で痛くはありませんが、これも辛いかも?

主人公の「ダンテ」が実際に生きたまま地獄を見て来たことを「自分の良心に誓って真実である」と何度も言います。

この作品は一生忘れられないほどのインパクトを持っているので、今でも傑作となっているようです。
曲はこちらです。長いのでお時間のある人はお聴きください。
12月 08

モスクワの様子(牛田君)

またまた、モスクワにいる牛田君の様子が入って来ました。
写真は雪と建物の白さが寒そうに感じますが、モスクワの人々は雪が降っていても傘をささない人が多いらしいです。
そして、もう一枚はグルジア料理のチーズ入りパンをメインとしたレストランの入り口の前だそうです。

12月 08

モスクワ音楽院のホール

牛田君が学ぶモスクワ音楽院のホールです。
ホール内の装飾や作曲家の写真があり、日本では見られないホールですね。
ピサレフ先生のコンサートがあり、ドレンスキー先生(ブーニンの師)が「素晴らしい!」と何度も仰っていたそうです。私も以前、ピサレフ先生、ドレンスキー先生のセミナーを受けたことがありますが、ピサレフ先生は一音一音を思慮深く考えて音を出すという印象で、ドレンスキー先生は音楽がとても論理的でその威厳さをヒシヒシと感じました。

 

12月 05

この問題、解けるよね?

写真の右下の問題、解けますよね?
問題は「長さの計算が正しいものに〇をつけましょう!」

あ、写真をよく見ると、ピアノ型のカイロとピアノのマフラーを発見!いいなぁ!

ピアノがすぐ手元にない時、紙鍵盤の変わりに使えるかな?鍵盤の幅は一緒かな?

冬は指が冷たいと動かないから、おうちで練習をされる時も部屋を温めて下さいね。

12月 05

赤松先生の記事が!

赤松先生が若かりし日の神戸新聞の記事を発見!
海外留学後の記事のようです。その中で「演奏会で聴衆の顔や空気感を感じて弾き続けない限り、自分の芸は育たない。弾いていれば、実績とレパートリーが積み重ねられる。何よりも聴いて下さる人は絶対に裏切りません。」という文が書いてあります。

確かに舞台経験を積まなければ、上手くなりませんね。生徒の皆さんは「きらめき」にご参加され、それを良くご存じだと思います。

もう一方の記事は「夜早く寝て、朝5時半から練習、これは必ず守ります。」「バイタリティは家系から来ているもので(笑)、下手な演奏・中途半端な演奏は出来ないから、振出しに戻って生活をキチンとカスタマイズすることからです。」と書いてあります。

なるほど、自分に対する厳しさがあるから、良い演奏が出来るのだと思いました。

12月 04

バロック&古典派

先日の石井なをみ先生のセミナーを4枚にまとめました。一般に「バロックや古典派は自由曲のコンクールではなかなか点が取れない」「近現代の曲がバリバリ弾ける子がバロックや古典派だとアラが見えて全くダメ!」反対に「バロックや古典派がまともに弾けない子が近現代の曲を弾くと説得力がない!」とも言われています。要するに基礎となる土台が如何に難しいか!ということだと痛感しました。

セミナーのお話の中で出て来た曲の楽譜も写真に入れ、分かりやすくまとめました。
バロックと古典派の共通点は、指が出来ているかということです。
その上でタッチをどうするか?という事です。
指の形は勿論、打鍵がいい加減ではダメ!それと、その音色をよく聴き分ける耳も重要だと感じました。頭の良い子のレッスンだと「あー、この子は感覚が良いから出来ているから大丈夫!」って思ってしまうこともありますが、もっと疑って聴く事も必要かと思いました。
古典派は曲の中に出て来るキャラクターによって音色を変えること。

どちらにせよ、弱い指の子、指の形が完璧じゃない子、音色作り、耳を育てる為にもプレインベンションの必要性を感じました。私はこのプレインベンションをそのまま使わず、原曲に近づけてレッスンをしますので、プラルトリラーを余分に入れて速く指が動く訓練もさせて頂きますね。